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船木尚己准教授×4年生 三浦隆史さん(宮城県多賀城高等学校)

工学部 建築学科 船木研究室 (教員の役職及び学生の学年は取材当時のものです)

LAB TALK:船木尚己准教授×4年生 三浦隆史さん(宮城県多賀城高等学校)

高校の勉強が大学の研究の基礎に

三浦 高校生の時に建築に対して持っていたイメージは、「かっこいい建物を作る人」というような、漠然としたものでした。でも、大学で構造設計や耐震構造の勉強を始めて、どんなに見た目がよくても、すぐ壊れてしまっては意味がないんだ、ということに初めて気が付いたんです。

「船木先生はとっても話しかけやすくて、フレンドリーです」と三浦さん

船木 そうなんだ。構造設計は人々の命を預かる技術なんだよ。大学で専門的な勉強をして初めて気が付くことも多いでしょう。
三浦 そうですね。高校の時と違って、大学では自分の好きな分野を思い切り極めることができる。おもしろいし、やる気もでます。
船木 そうそう。それで、大学の勉強が面白くなってくると、高校の勉強をもっとしておけばよかった…って後悔するんだよね。
三浦 そうなんです!高校のときは、自分のしている勉強が何の役に立つのか理解できなかったけど、今は「微積分も物理もやっておいてよかったー!!」って思います。高校の勉強が大学の研究のベースになりましたね。ただ、国語や英語の勉強をもっとしておけばよかった、と後悔しています。
船木 国語や英語も思った以上に必要でしょう。
三浦 高校では理系の勉強を重点的にやっていましたが、今思えば文系の勉強にも力を入れておくべきでした。論理的に文章を書いたり読んだりする力を身につけておきたかったですね。

建築家にはコミュニケーション力が不可欠

建物の微振動を測定する装置。測定により建物の耐震性能を確認できる

船木 三浦くんは、仙台市内の構造設計事務所に就職が決まったんだったよね。
三浦 はい、先生のご指導のおかげでスムーズに決まりました。
船木 自分のビジョンをきちんと持っていて、それを上手に表現できる人は、すぐ決まるんだよ。コミュニケーション力の勝利だよ。
三浦 ありがとうございます。実は僕、高校の時は人見知りだったんです。いつも同じ仲間と遊んでばかりいました。でも、大学に入るとそうもいかなくて。塾講師のバイトをはじめたり、自分なりに努力した甲斐があって、今では人前でしゃべるのも苦手じゃなくなりました。
船木 そうだったんだね。建築は、多くの人と会話しながら作り上げていく仕事なんだ。施主や構造設計士、デザイン設計担当や建設会社の人。ほかにもたくさんの人とコミュニケーションをとりながら進めないといけない。コミュニケーション力は、建築を仕事にする者にとって、とっても大事なスキルなんだよ。
三浦 少し分かる気がします。建物は、自分本位に作ってはいけないんですよね。
船木 その通り。安全面もデザイン面も、すべてを最大限に考慮したものが良い設計なんだ。話し合いを重ねながら、最善のものを目指していく仕事なんだよ。
三浦 はい。大学で学んだことを生かして、就職先でも頑張りたいと思います。

研究室の仲間はみんな仲がよいそう。「三浦くんは研究室のムードメーカーです」と船木先生

開発途上国の地震被害を軽減する
免震システムの研究をしています

開発途上国の地震被害を軽減する
免震システムの研究をしています

船木研究室

地震による建物の倒壊を防ぐための構法である、制振構造や免震構造の研究をしています。 現在は、開発途上国の地震被害を軽減するための新しい免震システムやダンパーの開発を進めています。

船木研究室

船木尚己 准教授

999年東北工業大学大学院工学研究科建築学専攻博士課程修了。以後、同学講師を経て現職。日本建築学会会員。主な研究テーマは、制震装置の研究・開発。研究室で開発した制震装置(乱流ダンパー)は、八木山キャンパスの10号館に導入されている。
船木研究室ホームページ

船木尚己 准教授

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