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石井敏教授×4年生 佐藤すみれさん(一関学院高等学校出身)

工学部 建築学科 石井研究室 (教員の役職及び学生の学年は取材当時のものです)

LAB TALK:石井敏教授×4年生 佐藤すみれさん(一関学院高等学校出身)

空間デザインの仕事に憧れて建築の世界へ

石井 佐藤さんはなぜ建築学科に入学したの?
佐藤 高校生のときにテレビで空間デザイナーを見て、多くの人が訪れる場所をデザインする仕事ってすてきだなと思ったんです。もともとデザインをしたり、物を作ったりすることが好きだったこともあり、建築の勉強をしたいと思って建築学科に入学しました。

震災で学科内の親友を亡くした佐藤さん。
好きな勉強をできる環境に感謝し、「二人分頑張ろう」と心に決めて努力してきました

石井 実際に大学で勉強してみて、どう感じたかな?
佐藤 1年生の頃から設計の授業が好きでした。自分で考えることも楽しいんですが、同じ課題に対して、他の学生がどういうものを作っているのかということを見るのも刺激になりました。
石井  建築って、講義の授業だけでは分かりにくくて、人が考えていることを聴いたり、自分の考えを話したり、さらには人が手を動かして実際にやっている様子を見たりすることで、得られることって多いんだよね。だから設計課題でも、卒業研究の制作でも、みんながいるところで一緒に作業することが実はすごく大切なんだよ。お互いに刺激になり、切磋琢磨する状況が生まれるしね。

夢は家族の店をデザインすること

石井 佐藤さんは学内の学びはもちろん、学外でもいろいろな勉強をしていたよね。
佐藤 台湾留学や設計事務所でのインターンシップなど、貴重な経験がたくさんできました。インターンシップでは、実際の打ち合わせで使う模型の制作をさせていただきましたが、学校の課題と違い、実際に建つものをつくる工程に参加する責任の大きさを感じました。
石井  実際の設計事務所でそういう経験をすると、大学でやっている勉強だけでは全然足りないということが分かるし、一方で、基礎になっていることは大学で学んでいることにほかならないということも分かるでしょう。ところで、台湾留学はどうだったかな?
佐藤 他の国の学生と設計をすることで、ものの見方や考え方に柔軟性がでてきたように思います。台湾の先生や学生からたくさんの影響を受けました。
石井  社会や文化のより異なる価値観があること、ものの見方や考え方はいろいろあるということを知って視野を広げることは、建築をするためにはすごく重要だよ。佐藤さんは大学院に進学が決まっているけど、大学院ではいろいろな経験をすることに加えて、さらに知識を増やし理論をもっと学ばなくてはいけないね。じっくりと本を読んだり、文章を書いたりすることを通して考えることも学生の間しかできないことだからね。将来はどんな仕事に就きたいと思っているの?
佐藤 商業施設の空間デザインをしたいと思っています。それと、パティシエの勉強をしている弟がいるので、彼がいつか店を出すときには、私がデザインしてあげたいなと思っています。
石井  すごくいい夢だね。十分実現可能な夢だと思うよ。そのためにはたくさん勉強をして、一級建築士の資格もとらないといけないね。
佐藤 はい!夢に向かって頑張ります。

模型の制作も、プレゼンテーションのための資料の作成も、自分の考えを人に伝えるための大切なツール。
建築学科では1年生から設計とプレゼンテーションを繰り返し行います

高齢者の暮らしを支える
生活環境づくりと施設計画を目指します

高齢者の暮らしを支える
生活環境づくりと施設計画を目指します

石井研究室

高齢者のための施設や生活環境づくりを専門としています。特に要介護時や認知症になった時は、介護はもちろんですが、その人の暮らしと介護を支える適切な環境が必要。どのような空間に身を置くかによって、その人の行動や生活の質は大きく左右されます。高齢期の暮らしを豊かにするための生活環境をどのように計画し、築くかについて、建築計画の視点から追求します。

石井研究室

石井敏 教授

1993年、東北大学工学部建築学科卒業。2001年、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻、博士後期課程修了。博士(工学)。東北工業大学工学部建築学科講師、同助教授を経て、現職。これまで東北文化学園大学、東北大学大学院、宮城大学でも非常勤講師を務める。専門は建築計画(施設計画)、環境心理・環境デザイン。
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石井敏 教授

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