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有川智研究室:有川 智先生×4年生 熊谷 晴華さん(宮城県宮城野高等学校出身)4年生 菊池 麻菜さん(岩手県立金ケ崎高等学校出身)

工学部 建築学科 有川智研究室 (教員の役職及び学生の学年は取材当時のものです)

LAB TALK:有川智研究室:有川 智先生×4年生 熊谷 晴華さん(宮城県宮城野高等学校出身)4年生 菊池 麻菜さん(岩手県立金ケ崎高等学校出身)

社会や生活に根ざした「建築材料」について研究

菊池 建築を人や社会、材料と関連づけて学ぶことを説いてくださったのが有川先生でした。私は設計志望で、材料の勉強のためにこの研究室を選択したのですが、先生の教えで視野が広がり、デザインばかりに傾きがちだった設計の課題も、実際に建ててみたらどうなるのかな、と視点が変わっていったんです。
熊谷 卒業論文では菊池さんと私でペアを組み、復興住宅に使われている木材の計測を行いました。木が注目されている今、木造の建築物が景観とどうなじんでいくか、木の魅力をどう伝えていくかを探るために、木材表面の変化をデータで分析しました。
有川 木材を使うことが推奨されている社会的な流れと、いいものを手入れしながら長く大切に使っていきたいというこれからの建築のあり方、とても大切なことに目をつけましたね。

菊池 3年生の時に林業第一線の場所へ連れて行っていただき、木材や家を作る方々のお仕事を見学させてもらったことが、研究の基盤となりました。就職活動中に企業の方から「今の建築業界の課題」について聞かれることも多く、先生や現場の方から生のお話を伺えたことはとても意義深かったなと感じています。
熊谷 私は、研究室に配属された日に先生がおっしゃった、「この研究室では自発的に動いてほしい」という言葉が印象に残っています。その姿勢は就職してからも必要なことだと思いますし、自分ひとりで動かせないこともあるけれど、自分が動けば変わることだってある、ということを教えてくださったんですよね。
有川 私が伝えたかったことが、しっかり理解してもらえてうれしいです。二人とも努力家で能力もある。社会に出ても活躍できると信じています。
菊池 卒業後は、私は地元の岩手県に戻り、建設会社で働きます。岩手にも森林がたくさんあるのでそれを生かし、林業の方々と力を合わせて地域活性化できるようにがんばります。
熊谷 私は公務員になるのですが、地域住民の意見を取り入れながら、街をよりよくしていける働きをしていきたいです。
有川 研究室としては震災から5年、今までの復興というテーマを継続していきながら、これからは復興後の建築や住宅のあり方を、もっと前を見て研究を進めていきたいと考えています。

長寿命建築や資源循環を通して
これからの社会システムを考える

長寿命建築や資源循環を通して
これからの社会システムを考える

有川智研究室

持続可能で活力のある社会をつくるための、建築物の長寿命化とリサイクルが主なテーマです。住宅の材料や構法、そして建築生産を支えるマネジメント手法や社会制度に関する研究を進めています。

有川智研究室

有川 智 教授

学位:博士(工学)
研究分野:建築材料・生産、建築社会システム

有川 智 教授

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