東北工業大学

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学長室

学長メッセージ集

No.10学長職 3/4に向かって

2014.01.14

2013年4月に東北工業大学の学長に就任してから、はやいもので9か月が過ぎました。 私にとっては全任期3年の1/4を終えることになります。次の3/4に向かって、これまでのことを振り返り、これから先のことについて考えてみます。

最近の「長」の選出では、任期中に行うべきマニフェストを示すのが一般的になりつつありますが、本学の学長の選出においては、選挙によって選出された学長選考委員が学長を選出するという手続きをとっているので、私はマニフェストなるものを書いてはおりません。

学長の業務は機関の長としてのルーティン的なもの以外に、重要なことは、当然のことながら、本学での教育、研究、社会貢献にしっかり責任を持って行うよう、ある範囲内ではありますが、舵をとっていかなければなりません。そのためには本学が直面している課題を解決していかなければならず、このことは、学長一人でできることではなく、教職員の信頼と協力を得るというリーダーシップが必要になってきます。
私がこれまで提案してきたことはそれほど真新しいことではありません。大学は閉じたものではなく、社会に広く開かれていなければならない、ということが私の施策の根本にあります。その内容を大きく分類すれば、

1)教職員の余裕ある時間の確保のために、任せ、信頼するという雰囲気を醸成すること
2)開かれた大学と大学の魅力発信のために、大学の情報公開と情報発信、ブランディング化を行うこと
3)大学を機能的で実務的・実質的な組織とするために、組織の改廃・再編を行うこと
そして直接学生に接することに限界はありますが、
4)一人でもいいので学生が本学で学ぶことが楽しく有意義であると感じさせること

以上を念頭に置きながら、これまで行動してきたつもりです。短期的に考えると受け入れがたいことであっても、これまでの経験を活かし、長期的には望ましい姿を何とか模索してきました。その評価は信頼する全教職員の判断にお任せするしかありません。

東北工業大学の建学の精神は「わが国、特に東北地方の産業界で指導的役割を担う高度の技術者を養成する」です。本学が創立した50年前の日本国の状況と現在の状況は、技術の面でも、社会構造の面でも、国際社会での役割の面でも大きな違いがあります。東日本大震災での教訓や東北地方が置かれている状態を考えれば、本学は建学の精神に立ち返り、東北地方を発展させる礎石となり、教職員は一丸となってそれぞれの持てる力を協力・発揮し、教育、研究、社会貢献を行っていかなければなりません。そのために私も尽力します。